秩父三十四箇所第31番札所 鷲窟山 観音院のみどころは弘法大師が一夜で彫った爪彫りの磨崖仏

秩父三十四箇所第31番札所 鷲窟山 観音院(かんのんいん)のみどころは弘法大師が一夜で彫ったと伝わる磨崖仏だ。観音院には巨大な仁王像や滝など見ごたえの多い札所だが、山間にあり、たどり着くのがなかなか大変である。
そのため、時間と体力、気力のゆとりがある時に訪れたい。

秩父三十四箇所第31番札所 鷲窟山 観音院のみどころは弘法大師が一夜で彫った爪彫りの磨崖仏

驚窟山観音院は埼玉県秩父郡にある曹洞宗の寺で、秩父三十四観音霊場の第31番札所だ。
埼玉県秩父郡小鹿野町飯田観音2211に位置する。
本尊は聖観世音菩薩だ。
御詠歌は「みやま路を かきわけ尋ね 行きみれば 鷲の岩やに ひびく滝つ瀬」である。

鷲窟山 観音院へのアクセス

住所: 埼玉県秩父郡小鹿野町飯田観音2211

最寄駅:そんなものはない
 ・西武秩父駅より栗尾下車。
 ・または西武秩父駅より小鹿野車庫行きバスで小鹿野車庫で乗り換え。坂本行き,または納宮行で栗尾にて下車

徒歩:考えたくもない
 ・栗尾より山門まで徒歩30分。

注意事項:
 ・山間部にあるため使用している携帯キャリアによっては圏外になる可能性アリ
 ・駅でタクシーを時間貸しで借りた方が楽。

前の札所「法雲寺」 || 次の札所「宝性寺

鷲窟山 観音院のみどころ

両神山が迫る志賀坂峠に通じる道を進み、栗尾のバス停から山門まで徒歩で45分ほどかかる。
右手の山麓に仁王門があり、日本一の大きさを誇る石造りの仁王像が鎮座している。

渋沢誠室の石碑

なお仁王門の手前には渋沢栄一の叔父である渋沢誠室の石碑もある。

般若山 宝性寺の 仁王門

般若山 宝性寺の 石造りの仁王像

約3m91cmあり、台座まで含めると4mは超す、巨大な仁王像だ。

般若山 宝性寺の 山道

圧巻の仁王像に驚きつつ、山門をくぐると、296段の急な石段が繋がっている。

300段近くあるため、登るだけでも30分近くかかる。
初夏には石段にアジサイが咲き誇るので、アジサイの咲く時期の晴れ間を探していけば、飽きずに登れるかもしれない。

不規則に踏石を置いただけの昔ながらの石段なので、くれぐれも、足元には気を付けたい。
階段を登りきると三方を岩壁に囲まれた平坦地にたどり着く。

般若山 宝性寺の 十二支霊場

般若山 宝性寺の 奥の院

般若山 宝性寺の 観音堂

その正面奥に近年、再建されたコンクリート造りの三間四面の観音堂が見える。

観音堂に祀られるご本尊の聖観世音菩薩像は、奈良時代の僧である行基の作と伝えられているのだ。

般若山 宝性寺の 大日堂

般若山 宝性寺の 慈母観音

般若山 宝性寺の 大宝篋印塔

般若山 宝性寺の 滝の上洞窟石仏群

堂の左側の岩壁からは落差は約60mの聖浄の滝が流れ落ちており、滝下の池のそばに不動明王が立っているのも見ごたえがある。

般若山 宝性寺の 磨崖仏(爪彫仏)

聖浄の滝の左手の岩場には、弘法大師が一夜にして彫ったとの言い伝えがある千躰の磨崖仏が並んでいる。

正式には鷲窟磨崖仏と呼称され、埼玉県の文化財に指定された、見ごたえのある仏像群だ。

磨崖仏とは、自然の岩に彫られた仏像のことを指し、関東地方では数少ない希少なものだ。

奥の院へ向かう途中の岩窟にも石仏があり、全部で、十万八千体の石仏があると言われる。

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驚窟山観音院の歴史

驚窟山観音院に足を運んで、まず目にする巨大な仁王像は、明治元年(1868年)に信州の石工であった藤森弥一寿氏が、驚窟山観音院の裏山で採掘した石材を用いて制作し、奉納したものだ。
鷲窟磨崖仏は直接、岩に彫られているが、仁王門の仁王像も、この地の岩を使って作られているのは感動的である。
驚窟山観音院の歴史を紐解くにあたり、霊験記に記されているところによれば、行基が制作したと言われる聖観世音像は、平将門の乱で行方不明になったことがあった。
その後、畠山重忠がこの地に狩りに訪れ、家臣に命じて、遠くの梢の鷲の巣へと矢を放った。
矢は命中したかに見えたのだが、矢が跳ね返ってきたと言う。
不思議に思った畠山重忠が、家臣に命じて鷹の巣を下したところ、巣の中から所在不明になっていた観音像が現れたと言うのだ。
奇縁を感じた畠山重忠は観音堂を建立し、この聖観音を安置したことのが、驚窟山観音院の始まりとされている。
驚窟山という名称からも、鷹の巣との結びつきが伝わってくる。
螺旋構造の回廊を有する、さざえ堂式の観音堂であったと言うが、明治26年(1893年)に火災で焼失してしまった。
現存の本堂は昭和47年(1972年)に再建された、鉄筋コンクリート造りだ。
また、聖浄の滝の左手にある鷲窟摩崖仏は岩肌に浮き彫りにされた仏様が幾重にも刻まれた貴重なものであり、昭和9年(1934年)年に埼玉県の指定史跡に認定された歴史を持つ。
鷲窟摩崖仏が彫られている地層は、なんと約1500万年前のものと言われており、本堂の右手にある東奥の院へ向かう通路を通る際には、約1700万年前の地層が見られるのも奥深い。

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