JT女性社員逆恨み殺人事件(1997年)が起きた場所である大島六丁目団地(江東区)が現在どうなっているのかを調べてきたのである。
JT女性社員逆恨み殺人事件が起きた場所「大島六丁目団地」
JT女性社員逆恨み殺人事件は1997年に起きた殺人事件だ。
1989年に強姦致傷事件を起こした男が被害者女性から被害届を受け逮捕された事を逆恨み。出所後に被害女性を刺殺した事件で「逆恨み殺人事件」「御礼参り殺人事件」としても大きく報道され、近隣住民はもとより一般社会にも大きな不安と衝撃を与えたのだった。
この事件は刑事裁判の判例においても特別な事件となっている。
当時、殺害された被害者が1人の場合、死刑適用される事が殆どなかった永山基準が撤回され、被告に死刑判決が下された例外的な事件でもある。
事件が起きた場所「大島六丁目団地」
JT女性社員逆恨み殺人事件が起きた場所は江東区大島にある団地「大島六丁目団地」の1号棟だ。
大島六丁目団地へ
そんなこんなで都営地下鉄大島駅に到着。駅から降りて直ぐの場所に JT女性社員逆恨み殺人事件 が発生した場所である大島六丁目団地がある。
江東区の大島という場所は海岸の低湿地を開発してつくられた街で海抜2m前後の低地となっている。浸水が起きた際は心配だが、それに反して都心への利便性が非常に高い地域でもある。90年代にはそうした事情と反する不動産価格の安さも相まって団地やマンションなどの大規模な集合住宅の建設が急速に進んだのだった。
その大島にある集合住宅のなかで最も世帯数が多いのが今回の目的地である大島六丁目団地だ。現在の世帯数は2892戸でかなりのマンモス団地だということがわかる。
駅から徒歩一分、交通の便はこれ以上ないほど良いと言えるだろう。
約3000もの世帯が住んでいるだけあってかなり広々としている。真ん中には広めの公園があり、子供が遊ぶには丁度いい場所だろう。
プレイロッドという名前で、近隣には他にマトモな公園もないうえ、道路に出る心配もないので親御さんは安心だろう。
なんと団地内にはサイゼリヤまである。
ショッピングセンターの看板をみると、スーパーや飲食店や雑貨店、病院もある。
「住まいは福祉 住まいは人権」と書かれた自治会の旗。とても政治的な内容だが、確かにその通りではある。
長年に渡り停滞し続ける日本経済、その一方で住宅価格は上昇、物価高も止まらない。日本人の生活環境は年々悪化し続けている。団地がその解決策になるとは一概には言えないが、然るべき人に適切な住居環境が提供されてほしいものだ。
ま、日本の住居政策について知りたい人は上記の著作を読むか、「生活資本の変容と居住貧困 – J-Stage」を参照。
そんなこんなで、事件の場所である大島六丁目団地の1号棟にたどり着いた。こんなマンモス団地は中々ないので、もう少し周辺を見回す事にした。
一階には各種店舗が並んでいるが当然のように居酒屋もあった。
よく見ると韓国居酒屋だった。聞いたこともない韓国の酒のポスターが貼ってある。確か、少し前の韓国ではチキンが流行ってたと聞く。そういえば、この団地では外国人の家族連れも多く見かける。
いまだ外国人へのヘイトが続く昨今だが、共に暮らしていく中でそうした偏見も少しづつ無くなって欲しいものだが、周りを見渡すと日本人は殆ど老人だったので偏見が消える前に老衰で日本人が消滅しそうである。
立憲民主党のポスターだ。どうも政治的な匂いが強い団地といった印象。
こちらの一角にも惣菜やパン屋なども揃っている。
100円ローソンまで揃っている。
保育所や病院、デイサービスまで揃っているなど各種環境は非常に整っている。場所にこだわりが無いのなら非常に便利な場所と言えるだろう。都心へのアクセスも良いし「住めば都」とはこの事だろう。
それでは早速、JT女性社員逆恨み殺人事件の現場へ直行だ。
被害者が殺害された現場は4階のエレベータフロアだ。犯人のMは出所後、かつて被害女性から聞き出した言葉を頼りにこの団地に住んでいることを突き止めた、
部屋の号数を調べた際に使われたのが、こちらの郵便受けだった。
そして、事件当日の4月18日、踊り場にある階段に潜み仕込んだ包丁を使って女性を殺害したのだった。
こちらが事件の現場となった1号棟のエレベーターホール。事件から約2か月経過した時点でも、壁にはAの血糊や、警察が犯人の指紋や掌紋を採取するために塗布した青い薬液が残っていたという。