リチャード・ローブとネイサン・レオポルド,超人の証明に殺人を計画

リチャード・ローブとネイサン・レオポルドは共に富豪の息子として生まれたが、ある日「超人の証明」として殺人を実行した人物である。

リチャード・ローブとネイサン・レオポルド,超人の証明に殺人を計画

メリカ・シカゴ出身のふたりは裕福なユダヤ人上流家庭で育った。

リチャード・ローブ (1906年生まれ)は全米一の通信販売会社社長の息子。
ネイサン・レオポルド (1905年生まれ)も金持ちの家の息子で、ふたりはゲイの恋人同士だったが、その関係はローブが御主人様で、レオポルドが性奴隷という爛れたものだった。

そしてふたりは成績優秀だったが、あるときニーチェの超人思想に傾倒。そして自分たちが優秀な「超人」であることを証明するために、(何故か)殺人を計画してするのだった。

頭脳明晰だが精神状態は常軌を逸していたようで、ふたりの殺人計画は支離滅裂なものだった。

当初は女の子を殺そうというアイディアだったが、すぐに却下され、ローブの弟を殺す計画に変更されたのだが、突如ローブの弟の友人の少年に目標を変更する。

ところが、計画実行の当日になると、その少年が見つからなかった為、ローブの従弟のボビー・フランクス を拉致し殺害することを計画する。

ローブはボビーの頭を殴り、背中をノミで突き刺し失血死させ、荒野の排水溝に捨てたのだった。

その際にボビーの服を脱がせ、顔に硫酸をかけて身元がわからないようにしたのだった。

そしてボビーの家に脅迫電話をかけ1万ドルの身代金を要求し脅迫状を郵送。

ところが、犯人と交渉前に、警察がボビーの死体を発見。
その側に犯人のものと思われるメガネが落ちており、ブランドものの高級メガネであった事からネイサンであることがわかって、あっさり逮捕されてしまう。

だが、ここはアメリカ。金さえあれば黒でも白になる。

大金持ちの両家は大金を積んで、超有名敏腕弁護士のクラレンス・ダロウを雇ったのだった。

息子たちの弁護に当たったダロウは裁判で、ふたりが未成年であること、並びにふたりは精神病であると主張。

こうして判決を終身刑に引き下げたのだった。

しかしローブは2年後、獄中で囚人同士のゲイ同士の三角関係がこじれて殺害される。
一方でレオポルドは1958年に刑期を終えると、普通に結婚し、1971年に80歳で安らかに死亡したのだった。

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