チャールズ・スタークウェザーは1938年、アメリカ・ネブラスカ州出身で極貧家庭の7人兄弟の3番目生まれた。
発育が悪く、進学してからはクラスで一番の小柄であり、吃音があったため、うまく話すことが出来なかった。
「貧乏・チビ・吃音」というコンプレックスのせいで、スタークウェザーは暗い青春時代を送ったという。一方で短気な性格でもありコンプレックスを笑いのネタにされるとキレて暴れるため、皆からは「狂犬」とあだ名されていた。
チャールズ・スタークウェザー !! 彼女のために連続殺人をおこした非モテ!
だが、そんな彼にも春がやってきた。ついに彼女ができたのだ。
相手はカリルという5歳年下の女の子。
カリルの両親は、この交際に猛反対したが、そんなことはお構いなしでスタークウェザーは幸福の絶頂だった。
しかし、貧乏であったためカリルにあげる素敵なプレゼントを買う金もなかった。
そして、1957年のクリスマス。スタークウェザーは銃を持ってガソリンスタンドを襲い、従業員を殺して、金を奪ったのである。
ひとり殺すと、これまで抱えていたコンプレックスは破壊衝動へと転化した。
彼はカリルの家へ向かい、交際に反対していたカリルの父親と母親をライフルで射殺。それでも足りずに、ナイフで切り刻むなど、これまでの鬱憤を晴らすように凄まじい憎悪をぶつけ、ついでに、カリルの妹もライフルの銃床で殴り殺害した。
ふたりは手を取りあい、現場から逃走。二人は馬を盗むべく、農家に押し入り、老夫婦を撃ち殺す。
しかし、馬は目立つため、今度はヒッチハイクで逃げようとした。親切なカップルが二人を車に乗せてくれたが、スタークウェザーはこのカップルも撃ち殺す。
こうして、スタークウェザーとカリルは、逃亡中の2日の間、行く先々で、理由もなく人を殺していく。
最終的に彼らに殺害されたのは、11人に上った。これらは、たった一日での出来事である。
そして逃避行2日目。
ついに、二人は警察に包囲された。すると、カリルは乗っていた車から飛びだし、「全部、あいつがやったのよ」と叫んだ。
二人とも逮捕され、スタークウェザーは死刑になった。
そしてカリルには終身刑が言い渡されたが、減刑されて自由の身となった。