上京区にある岩上神社には高さ2mほどの石が祀られている。これは岩神さんと呼ばれ、もともとは二条城の敷地内にあったもの。江戸時代頃には岩神寺と呼ばれていたが、現在は岩上神社と岩神さんのみが安置されている。
岩上神社の岩神さん
岩神さんとは
後水尾天皇の女御の御所に運ばれたが、夜ごとに「帰りたい。帰りたい」と言う泣き声が聞こえたり、小僧の姿に化けて彷徨い歩いたりと、不可解な出来事が起こり始める。こうした様々な怪異から真言宗の僧・雲乗院は現在の地に安置し、有乳山岩神寺を建立したと伝えられている。
アクセス
住所:〒602-8482 京都府京都市上京区大黒町
最寄駅
京都市営地下鉄烏丸線鞍馬口駅
駐車場
専用駐車場なし
岩上神社の岩神さんの見どころ
この鳥居の奥に鎮座している岩が「岩神さん」だ。
この岩神さんには乳の出がよくなるというご利益があるといわれ、江戸時代には若い女性の参拝者が数多く訪れていた事から、かつて存在していた寺院の山号は「有乳山」と名付けられた。
一方で、この岩神さんには祟りや妖怪にまつわる伝承も残されている。
古くは平安時代、この一体には藤原時平の屋敷があった。そしてこの岩には時平の乳母の霊が宿っていると信じられていたが、この乳母は時平の政敵である菅原道真を憎んでいたため、ここを通って北野天満宮に参拝する者に祟りをなしたという。
他にも夜中に吠えだしたり、すすり泣いたり、子供に化けたという伝説も残っている。