凶悪な少年犯罪についての話題は日本でも絶えないが、アメリカにはジェシー・ポメロイという子供の頃から邪悪だったシリアルキラーがいた。
ジェシー・ポメロイ!子供の時からシリアルキラー!
ジェシー・ポメロイは1865年、アメリカ・ボストンに生まれたが、生まれつき片目が真っ白で、しかも、兎口であったことで子供の頃から周囲から孤立していた。そんなポメロイは自分より幼い子供を苛めることで精神の安定を保っており、性的虐待も行っていたという邪悪ぶり。
13歳になった頃には一端の変質者と化していたが、ある日、子供に性的暴行を加えたことで精神病院に収容されてしまうが、この病院がじつにいい加減で、1年後には完治したとして退院。
退院後はしばらく両親の営む衣料品店で働いていたが、その1年後、近所の子供達の連続失踪事件が起きる。
そして、行方不明となった子供たちは次々と死体となって発見される。
当然、数々の前科があるポメロイが警察により目をつけられるのだが、そんなある日、アルバート・プラットという少年が行方不明となる。
前日、ジェシーの弟であるハリーがアルバート少年の担任教師のもとにやってきて、ラットなる人物ががアルバートを呼んでいると言うので、教師はアルバートを呼び、彼はハリーに付いていくが、ここで姿を消し大騒ぎとなる。
ハリーは「スーツを着た背の高い男が連れていった」と証言したが、幼い子どもであったため誰も信じなかった。
しかし事件から数日後、ポメロイに襲われた子供が運良く逃げだすことに成功し、犯人の特徴を証言する。
証人を得た警察により、ついにジェシー・ポメロイは逮捕される。
警察がポメロイ家の裏手にあるゴミ捨て場を捜索すると、そこには7人の少年少女の死体があった。
死体はどれも性的暴行を加えられていたうえ、刃物でズタズタに切り裂かれていた。
1881年には終身刑に処せられたのだが、子供がこれなら親も親、ジェシーの母親は息子を脱獄させるべく、2度に渡って脱獄用具を差し入れていたのだった。ポメロイは長い年月をかけて牢獄の壁を掘り進み、1890年にガス管にたどり着き、壁を破壊するためにマッチで点火。
この爆発により、3人の囚人が死亡。肝心のポメロイは吹き飛ばされたが、失神しただけであった。
その後、別の刑務所に移され、特殊独房や精神病をもつ犯罪者専用の刑務所に移動し、80歳で老衰で死ぬまで監禁され続けたという。