イル・モストロはいまだ逮捕されていないイタリアのシリアルキラーで「フィレンツェの怪物事件」ともよばれている。
その正体は完全に不明で、「イル・モストロ」とは、イタリア語で「怪物」を意味し、イタリアのフィレンツェに定期的に出現して、殺人事件を起こしていることで有名だ。
イル・モストロ!カップルばかりを殺害したシリアルキラー!!
イル・モストロは、フィレンツェ郊外のカップルが集まるような場所や、キャンプ地などでいちゃついているカップルを狙い、次々と殺害。
時期も決まっており、夏の終わりから秋に活動していた。
イル・モストロの最初の事件は1968年。
この年、イル・モストロは2件のカップル殺人事件を起こした。
まず彼は、車やキャンピングカーの中で、抱き合うカップルを覗き見して興奮。
そして、中のふたりが事を終えると、イル・モストロの興奮も頂点に達し、突然、カップルの男の方に発砲して殺害。女はかならず2番目に殺していたという。
そして、男の死体は放置し、女の死体をナイフで腹部を切り裂いては、内臓を取り出し、切り裂きジャックのように内臓の一部を持ち去ってもいる。
だが、なぜか、次の事件までに6年のインターバルが開いた。
1974年にイル・モスト口は復活し、同じ様にことに及んでいるカップルを襲う。
1968年の時と同じように、カップルは射殺された上に、切り裂かれ、内臓が持ち去られていた。
この後、また7年が開いて、1981年には2回、カップルを殺害。手口はまったく同じだった。
以降のイル・モストロは絶好調で、1982年から4年連続で、カップルを殺害し続けた。
しかし、一切の目撃証言がなく、フィレンツェ警察は毎年、夏から秋にかけて、イル・モストロ用の警戒網を張っていたが、まったく手がかりを得ることができなかった。
イル・モストロは警察に被害者の臓器を郵送してきたりもしているが、これもまた切り裂きジャックの手口を模倣している。
そして1982年の事件から犯行は止まったままとされているが、これは犯人が死亡したからなのか、それともこれまでのように潜伏しているのか、もはや真相は闇の中である。