上京区のとある民家には福大明神が祀られている福神社がある。ここはかつて荼枳尼天を祀っていた場所だ。かつて荼枳尼天は邪法とされていた密教の術でもある。
茶吉尼天を祀っていた福神社
福神社と荼枳尼天
中世の頃は密教の神である茶吉尼天を祀っており、茶吉尼天の法は諸願成就のためには手段を選ばない邪術であった。
鎌倉時代に編纂された『古今著聞集」にも記述が残り、時の関白・藤原忠実が願いを叶えるべく、修
験僧の大権房に茶吉尼の法を行わせた。
満願の日、昼寝中の忠実の枕元をひとりの美しい女性が通り過ぎる。目を覚ました忠実は女性の長い髪を掴むも、髪が切れて女願いを叶えるための強い力を持った邪法性は消えてしまった。
手に残った髪を見てみると、それは狐の尾であり、僧によれば吉兆だという。その後、朝廷から連絡があり、忠実の願い事は実現したという。
福神社はこんな人におすすめ
・ 京都の隠れスポットに行きたい
・ 日常に溶け込む異界感を味わいたい
住所
住所:〒600-8804 京都府京都市下京区中堂寺前田町
最寄駅
JR西日本山陰本線 丹波口駅
駐車場
なし