マインドコントロール の やり方5種類

マインドコントロールの具体的なやり方5種類を紹介。

具体的な手法を知りマインドコントロールから逃れよう。洗脳手段はあちこちに溢れている。

マインドコントロール の やり方 5種類

マインドコントロールの やり方 1:情報入力の制限、あるいは情報の過剰。

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人間の脳には処理能力のキャパシティがあり、適度な量の情報が与えられたときに最もスムーズに働くことが出来るが、情報入力が極端に不足するか、あるいは過剰になった場合、思考パターンや行動パターンに変化が起きる。

情報入力が極度に低下した感覚遮断状態では脳が情報に飢えた状態になり、どんな情報でも「無いよりはマシ」として、過剰に吸収しようとする。

平常時では受け入れがたいと感じていた思想であっても、情報飢餓状態におかれた事で入り込みやすくなる。

外界から隔離し外部の人と話の出来ない状態に置くことが洗脳の基本となる。

精神的な視野狭窄状態をもたらし、目的とする一点にだけ関心を集中させ、それ以外のことを考えないように仕向けていく。

情報や刺激に対する飢餓状態におき抵抗感を奪ったうえで、教化や思想修正の時間だけが魅力的で人間的な刺激となるように与えられ、刺激に飢えきった脳はそれが以前の信念と合致しようがしまいが、いつの間にかそれを受け入れ吸収していく事で、脳が正気を保つために外から注がれた考えがいつの間にか自分の考えになっている。

日本でマインドコントロールの名を知らしめたオウム真理教などが典型的で、信者を外界から隔離されたサティアンに住まわせ、修行以外の事が何もできないようにした事も、この原理が用いられている。

マインドコントロールの やり方 2:脳を慢性的な疲労状態にする。

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1の原理とセットで行われる。

脳を絶えず稼働状態に置いて、正常な判断能力を奪い新しい情報や信念を受け入れやすくする。

よく用いられる手段が、睡眠時間を奪い、その質を劣悪なものとするもの。

または食事間隔を極端に長くしたり短くしたりして生活リズムを狂わせ体内時計を撹乱させる。

人間は生活リズムが一定しないと通常の何倍も疲労とストレスを感じやすくなり、マインドコントロールにかかりやすくなる。

もう一つの方法は、役に立ち楽しくさえある活動が目的のように見せかけたもので、結果的に睡眠を奪い疲れやすくさせるといったもので学習や自己啓発、修練、真理の探求を目的として早朝から深夜まで取り組みを行わせるといったもの。

長話をしたり、講義や集会が延々と続けられ、いつになったら休めるのかという見通しを与えず、終わりが近づくと次の課題や活動を課すことによって疲労の限界を越えさせるといった方法だ。

逆に、過重労働や単調で遣り甲斐のない作業を長時間行わせ疲労を蓄積させ、無意味な事をやらせることで達成感や作業の喜びを奪いストレスを強め、常に高いレベルの不安と緊張に晒し続け、わざと親切にするかと思うと激しく罵倒し、それも大した理由もなく態度を変え、当人を混乱させる。

こうした環境に長時間置かれると主体的に行動する事が一切なくなり、相手の顔色だけをうかがい、それに合わせて行動することしかなくなる。

そして、睡眠不足で抵抗力が弱まったところで次第に核心的な内容を持ち出してきて説得にかかる、という訳だ。

無意識か意図的かは判らないが、近年ではブラック企業はおろか、名の知られた企業でもこの様な状況が起こっている事が報告されているが、いずれにせよ朝早くに出社し、深夜に退社するのが当たり前で長時間のサービス残業が常態化したような会社では、その社員は慢性的な疲労を抱えるだけでなく主体的な判断力や独創的な発想を持てなくなり、結局は使い潰されていくだけなのは間違いなく、意味もなく慢性的な疲労を強いるような組織や生活には未来はないと思ったほうが良い。

マインドコントロールの やり方 3:確信的に救済を約束する。

1と2の原理によって極限状態に置き、いよいよ核心に踏み込んでいく。我々の仲間になって信念を同じくすれば、すばらしい意味をもつ人生がはじまると希望を約束するのだ。

隔離と情報遮断によって欠乏状態におき、希望や愛を与える事で依存させる。貶められ自己否定を抱えたものにとって、自信に満ち溢れたカリスマ性は神々しく頼りになるものに感じられ、今までの自分がそのことを知らなかったことを愚かに思い、自分が悟った事がどんなに素晴らしい真理であるか感じ始め、苦痛から逃れるためではなく、心の底から新しい信仰に目覚める。

情報遮断や感覚遮断に精神的消耗が加わり、極限状態にある脳は通常では体験できない深いレベルで影響を受ける。

加えて、元々が依存的な傾向を持っていたり、愛着不安やトラウマを抱え孤立や不適応を感じている人は、こうした状況下におかれることで、さらに強固な存在にすがろうとする。

カルト教団や自己啓発セミナーときにはブラック企業の自己啓発セミナーなどでしばしば行われる自己批判や批判合戦は愛着不安を掻き立て、自己愛を徹底的に傷つけることで自己否定を強めさせるのだ。


自分には何の価値もないと思わせ、偉大な指導者や理念に従うことによって人生に素晴らしい意味が与えられると錯覚させるのである。

マインドコントロールの やり方 4:過剰な承認。

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人間は、一旦仲間だと認めたものに対して忠誠を尽くすという習性を持っている。


その為、マインドコントロールしようとする者は仲間であることを強調したり親しみを演出するなど、愛情や共感のポーズを積極的に示そうとする。

人は心地よい体験をすると、それをもう一度求められるようになり、心地良い体験を与えてくれた者達やその場所に対して愛着や親しみを覚え、それを肯定的に考えるようになる。自分をこんなにも愛してくれる存在が悪い存在であるはずがないと理性よりも本能が錯覚するのだ。

カルト宗教の信者が孤独な若者や専業主婦を狙う理由うがコレだ。

また、人間が一旦絆を結んだ相手を簡単に裏切れないという特性は共同生活をする事によってさらに強化されてしまう。

小集団で生活し寝食を共にする中で擬似家族としての働きと共に使命を共有することによってさらに強力な絆となる。

人間の承認欲求は非常に強力なので自分を認めてくれたものに対して肯定しそれに応えたいという忠誠心を生み出し、その存在を裏切る事に強い心理的抵抗感を覚える。

マインドコントロールの やり方 5:自己判断を許さない。

3と4の原理は決してそれ自体が悪いことではなく、むしろ正しく使うことによって人を強化することも出来る。

では危険なカルトや不健全な組織とは何か。

それは自分が考え決定する事を排除し支配するものだけが意思決定を行うという、自由な発想や主体的な判断を尊重しない事にある。

支配的なカルトではメンバーの上にメンターとなる先輩信者が居て、些細な事もすべて相談することが求められ人生の意思決定のすべてを自分以外の存在の手に委ねる事になる。

このようにマインドコントロールの原理を見ていくと、技術というよりも人間の本能や弱点あるいは、孤独といった社会的な問題がかかわっていることに気付かされる。

カルトというと、ついオウム真理教のようなカルト宗教ばかりをイメージするが、世の中を見回すと企業やマスメディアは勿論、学校や家庭に至るまで人の集まる場所すべてにマインドコントロール的なものが潜んでいる事に気付かされる。

こうした現状から完全に抜けだす事は、殆ど不可能と言ってもよく、私達に出来ることは具体的な技術や原理を知って危険を認識し免疫をつける以外に殆ど無いと言ってもいいのかもしれない。

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