京都にある十念の辻(十念ヶ辻)は六角獄舎から引き出された囚人を処刑場まで送った通り道。囚人たちはこの辻を通って六条河原の刑場に送られた。
十念の辻(十念ヶ辻),罪人を処刑場へと送った道
十念ヶ辻とは
京都神田明神から南の新町通沿いに下った先の松原通との交差点、ここはかつて「十念ヶ辻と呼ばれていた処刑人を送った場所である。
十念ヶ辻とは、念仏を十遍唱えて往生を願うという意味。
死刑囚達は念仏を聞かされながら十念ヶ辻へとたどり着き、浄国寺の僧侶によって授戒を受けた後、東に位置する粟田口の刑場か西土手刑場へと向かい処刑された。
この処刑は毎年2月20日に行われていた為、「果ての二十日」とも呼ばれている。
囚人は、時に引き回しの途中に出会った人に難癖をつけ、刑場への同行を求めたと言われている。
そのため、果ての二十日には京の婦女子達は外出を控えていたという。
アクセス
住所
住所:〒600-8448 京都府京都市下京区藪下町
最寄駅
阪急電鉄京都本線 烏丸駅
十念の辻の見どころ
ここが十念の辻。かつての市中引き回しコースのひとつ。今では普通の住宅街。
何気ない場所にダークな歴史があるというのが京都の面白いところだな。
ここには道祖神もある。この神社は平安時代から鎮座していたもので「五条の斎」と呼ばれ、道路や旅行の神として信仰を集めていたという。
この十念ヶ辻を五条大橋の方まで進んでいくと、処刑場跡の六条河原に行き着く。