東京都内の治安が悪い区や、住んではいけない地域などの特徴を警察資料などを参考にグラフ化しながら独自にランキング化してみました。
治安の悪い街特有の共通点なども列記したので街遊びや引越しの参考に。
東京の治安が悪い区をグラフでランキング化
東京都内での年間犯罪件数が多い順に23位までグラフ化。令和三年度の年間犯罪件数は東京都全体で75288件,23区の合計は57089件となっている。
なお、これらは警視庁公式HPの「区市町村の町丁別、罪種別及び手口別認知件数」から年間の犯罪件数の総合計をグラフ化したもの。警視庁では犯罪件数を町丁目単位で記録しており、公式サイトからエクセルファイルをダウンロードする事ができるので気になる方は定期的にチェックしてみると良いでしょう。
さて、案の定というべきか、東京で治安の悪い街の第1位は「新宿区」で4421件の犯罪が報告されている。
次いで、世田谷区(3973件),江戸川区(3369件)が東京で治安の悪い街ベスト3となる。
そして、個人的に気になったのは中央区八重洲1丁目。年間1889件の犯罪件数が記録されており、1丁目だけで町田市全体の年間犯罪件数に匹敵し、千代田区全体よりも多い。内訳を見てみると「その他詐欺」が年間1879件となっているが、その他詐欺とは「オレオレ詐欺」や「架空料金請求詐欺」といった詐欺のこと。ビジネス街なので人が住む街ではないですが、念のため頭に入れておくと良いでしょう。
なお、非常に見辛くて恐縮ですが、こちらは53位まで並べたグラフ。
東京都は特別区23区と多摩地域(26市と西多摩郡3町1村)の合計53の行政区域に分けられているため、東京全体の犯罪件数を知りたかったので、多摩地区を含め犯罪件数の多い順にグラフ化した。
こちらのグラフを参考にすると、多摩地域を含む東京都全体で治安の良い街は「清瀬市」になり、
東京23区内に限定すると「文京区」が年間犯罪件数808件で第1位となる。2位の荒川区が 1078件、3位の目黒区が 1417件であることから、ダントツ1位で文京区が東京都内で最も安全な街ということになります。
東京都23区の治安が悪い街ランキング
前述の通り警視庁公式HPの「R2年度 区市町村の町丁別、罪種別及び手口別認知件数」から東京23区内の治安が悪い街を1位から10位まで並べると上記の通り。
単純に区別で治安の悪い街を避けるなら、上記のグラフの載っている区を避けるのが無難かと。
また、東京全体を通して多い犯罪が「非侵入窃盗」と呼ばれるもので、これはスリやひったくり、置き引き等を意味し、非侵入窃盗が多い地域では共通して自転車泥棒なども多い。
これは地域に関係ない犯罪なので、東京都内で安全に生活するなら防犯カメラの導入などを検討した方が良いでしょう。
地域ごとの犯罪種別で特筆すべきはやはり新宿で粗暴犯が年間508件でダントツに多く、その他の凶悪犯計も多い。粗暴犯に関しては豊島区が年間334件、渋谷区と足立区が共に289件。
また、グラフには載ってないが粗暴犯に関しては港区も多く年間316件ほど発生している。
円グラフにすると、やはり新宿が全体の7.4%と高い数値となっている。
単純に治安の悪い街を避けるなら下記の街を避けるのがベストでしょう。
東京都で治安の悪い区 ベスト10
東京都全体で起きる年間犯罪件数75288件のうち57089件が東京23区内で発生した犯罪件数となっている。
件数の多い順にソートし、その区画が東京都全体の犯罪の何%を占めているか割合を計算した。
なお、東京都全体で最も多い犯罪が非侵入窃盗で、多摩地区を含めても全体の約60%を窃盗が占めている。
第1位 新宿区
新宿区の犯罪件数は 4421件 で全体の 7.74% を占めている。
23区内で最も凶悪事件の発生件数が多いのが新宿で、年間48件(うち強盗が27件)の凶悪犯罪、粗暴犯は年間508件が発生し、内訳は暴行286件,傷害183件,脅迫19件,恐喝20件で、イメージ通りに都内屈指の治安の悪さ。
第2位 世田谷区
世田谷区の犯罪件数は 3973件 で全体の 6.95% を占めている。
意外なことに都内第2位には世田谷区がランクイン。まったく治安の悪いイメージが無かったが、内訳をみてみると凶悪犯罪が年間27件、粗暴犯が282件。暴力犯罪だけなら23区内全体では6位だが、
自転車窃盗では1位の犯罪率となっている。
第3位 江戸川区
江戸川区の犯罪件数は 3369件で全体の 5.90% を占めている。
総合では3位、暴力犯罪では全体10位にランクインし自転車窃盗では2位となっている。
第4位 大田区
大田区の犯罪件数は 3361件 で全体の 5.88% を占めている。
自転車窃盗に関しては都内3位の窃盗率、粗暴犯は年間253件で都内7位にランクイン。
第5位 足立区
足立区の犯罪件数は 3212件 で全体の 5.62% を占めている。
近年は都市開発が進みイメージが良くなったと言われているが、粗暴犯が年間289件で全体4位で相変わらず治安の悪さが目立つ。また自転車窃盗では6位になっている。
粗暴犯で最も多いのが脅迫で年間33件と新宿(19件)よりも多い。
第6位 豊島区
豊島区の犯罪件数は 3191件 で全体の 5.58% を占めている。
全体では6位だが、凶悪犯・粗暴犯ともに新宿に次ぐ発生件数をほこり、東京全体で第2位の治安の悪さ。
第7位 中央区
中央区の犯罪件数は 3156件 で全体の 5.52% を占めている。
凶悪犯・粗暴犯・窃盗犯ともに普通だが、詐欺(その他に該当)に関しては年間2224件も発生。詐欺事件に関しては都内1位の発生件数で名実ともに詐欺師達の巣窟。
第8位 渋谷区
渋谷区の犯罪件数は 2932件 で全体の 5.13% を占めている。
粗暴犯に関しては年間289件で足立区と並んで全体4位の素行の悪さ。暴行と傷害に関しては足立区よりも多い。
第9位 練馬区
練馬区の犯罪件数は 2819件 で全体の 4.93% を占めている。
全体4位の自転車窃盗率。それ以外は軒並み普通の水準。
第10位 板橋区
板橋区の犯罪件数は 2563件 で全体の 4.48% を占めている。
自転車窃盗や非侵入窃盗などの高さからランクイン。それ以外は普通の水準。
東京23区内で治安の悪い街を町丁目単位でランキング
さて、せっかく市区町村別に集計してあるデータを使用しているのだから、次項では「新宿区」「世田谷区」といった大雑把な区別ではなく,町丁目単位で東京都内の治安の悪い街を紹介していく事にしましょう。
町丁目別に東京23区内で治安の悪い街を10位までランキング化。23区内の年間犯罪件数57089件のうちの何件を占めているのかで選出した結果が以下の通り。
なお、あくまでも警視庁の公開情報を元にしたランキングであり地域住民の方を差別する意思はありません。
治安の悪い街 第1位「新宿区 新宿3丁目 」
年間犯罪発生件数 555件
治安の悪い街 第1位は新宿三丁目。最も多いのがスリやひったくり等の非侵入窃盗系の犯罪だが粗暴犯も多い。
治安の悪い街 第2位「豊島区南池袋1丁目」
年間犯罪発生件数 465件
2位は南池袋1丁目で同じく非侵入窃盗が多い。駅前でオフィスや飲食店が立ち並ぶ場所なので当然と言えば当然の結果に(?)
治安の悪い街 第3位「新宿区歌舞伎町1丁目」
年間犯罪発生件数 456件
案の定、歌舞伎町がランクイン。特に歌舞伎町1丁目に関しては粗暴犯が456件中82件と,統計上では間違いなく暴力的な街。
治安の悪い街 第4位「豊島区西池袋1丁目」
年間犯罪発生件数 380件
4位は西池袋1丁目。1位の南池袋1丁目から然程離れていない場所にある。窃盗や粗暴犯による暴行、傷害など平均的に高い。
治安の悪い街 第5位「新宿区歌舞伎町2丁目」
年間犯罪発生件数 360件
おなじく歌舞伎町。世間のイメージ通りに統計上でも治安が悪い事が判明。1丁目とおなじく暴行・傷害のメッカで粗暴犯の合計は360件中69件で凶悪事件も年間10件ほど起きている。
治安の悪い街 第6位「豊島区東池袋1丁目」
年間犯罪発生件数 336件
粗暴犯の件数こと年間24件だが,昨年度の凶悪事件の発生件数は年間10件で歌舞伎町2丁目と同率。
治安の悪い街 第7位「新宿区西新宿1丁目」
年間犯罪発生件数 323件
飲食店などが立ち並ぶ繁華街なので特筆すべき事もない範囲で平均的に治安が悪い(?)
日本での犯罪の殆どは窃盗が中心なので、さもありなん。大都市ならこんなものかと。
治安の悪い街 第8位「渋谷区宇田川町」
年間犯罪発生件数 314件
宮迫の牛宮城がある事でお馴染みの渋谷の宇田川町。繁華街かつ若者の街ということで粗暴犯が年間47件と暴力事件別では東京5位の素行の悪さ。
治安の悪い街 第9位「渋谷区道玄坂2丁目」
年間犯罪発生件数 258件
ハチ公前広場や109でお馴染みの街。凶悪事件も年間6件、近年ではハロウィンイベントも手伝ってか粗暴犯も年間37件で世間のイメージどおりに粗暴な若者の街。
治安の悪い街 第10位「大田区西蒲田7丁目」
年間犯罪発生件数 251件
第10位は何と蒲田。スナックや飲食店がある他はマンションが立ち並んでいるだけの街なのだが、非侵入窃盗、特に自転車窃盗の多さが目立つ事からランクインした。
なお11~20位がこちら。
20位に高級住宅街の港区高輪3丁目がランクインしているが、目立つ犯罪はやはり窃盗事件。むしろ比率からいっても、余程の事がない限りは凶悪事件に巻き込まれることは考え難いです。
逆に窃盗事件の被害者になることは珍しくありません。
警視庁の発表によれば、令和3年中の全刑法犯の認知件数は75,288件で、そのうち窃盗犯が最も多く6割以上を占めており、東京で生活するなら部屋に防犯カメラの導入 やスマートホーム化 で仕事中でも自宅を監視できるようにしておく他、防犯ブザーを携行するなど日常的に備えておいたほうが良いでしょう。
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東京で治安が悪い場所の特徴
治安の悪い街の特徴
警視庁の公開情報である「令和2年度 区市町村の町丁別、罪種別及び手口別認知件数」を元に東京の治安について調べてきた。
やはり、東京都内で傷害や凶悪事件が多いのは新宿区。酒が主なトラブルの原因となるのか、繁華街が近くにあると、やはり治安は低下する。
しかし、こうした極端に暴力的な地域はごく少数で、東京23区内の犯罪件数はエリア差が大きく、犯罪発生の原因は住民よりも犯罪が起きやすい環境にあるといえる。
しかし、最も注意すべき犯罪は暴力事件よりも窃盗。
窃盗に関してはどの地域でも日常茶飯事で、警視庁の発表によれば侵入強盗の発生場所で最も多かったのが「中高層(4階建以上)住宅」をはじめとした「住宅」での発生で、全体の40.4パーセントを占める。
また、強制性交等の発生場所で最も多かったのが「中高層(4階建以上)住宅」をはじめとした「住宅」での発生で、全体の52.5パーセントになる。
ちなみに、こうした犯罪多発地域は「ホットスポット」とよばれ、警視庁の犯罪情報マップというサイトから確認する事ができる。
治安の悪い街やトラブルを避けるためのポイント
・建物や街路などが入り組んでいる警官がパトロールし辛い場所
・暗がりが多い場所を避ける
・繁華街などの集客施設が密集している場所
・自転車泥棒などの窃盗事件が多い地域に注意する
・窃盗は日常茶飯事なので安全な地域に住んでいてもセキュリティは常に意識する