Coven(カヴン)とはオカルトを音楽テーマにした最初期のバンド。Voのジンクス・ドーソンはオカルティストとしても有名。Covenとは魔女の集会を意味し、メロイック・サインを音楽シーンに持ち込んだバンドとも言われている。
Covenというオカルトロックバンドを知ってるかい
左端の女性がCovenのヴォーカル,ジンクス・ドーソン
Covenの歴史
1960年代後半にシカゴでドーソンとオズ・オズボーン(オジー・オズボーンとは一切関係ない)を中心に結成される。
1967~1968年にツアーを行い、ジミー・ペイジのヤードバーズ、アリス・クーパー、ヴァニラ・ファッジ等とライヴを行う。
MercuryRecordsと契約し、1969年にデビューアルバムWitchcraft Destroys Minds&ReapsSoulsをリリース。
1971年に公開された映画「明日の壁をぶち破れ」の主題歌に「OneTinSoldier 」が採用されヒットとなる。
全米からのバッシング
彼女らを伝説的にしたのが1969年2月に発売されたアルバム「Witchcraft Destroys Minds and Reaps Souls」だ。
Covenのサイケデリック・プログレッシブ・ロックとポップのミックス、神秘的な歌詞、そして黒ミサを意識したライヴパフォーマンスなどからカルト的人気を博す。
現在ではオカルトバンド、そしてジンクス・ドーソンはゴスの源流とされている。
(余談だがカート・コバーンはこのアルバムに影響を受け、ツアー中によく聴いていたそうだ)
一方で、このアルバムは全米で大きな論争を呼ぶことになる。
僧侶のローブを着たバンドメンバーと仲間が逆さまの十字架をかけ、悪魔の角を意味するハンドサインを裸のドーソンの上に掲げたポスターが、メディアの憶測を呼んでしまう。
それがチャールズ・マンソン率いるマンソン・ファミリーの存在だ。
マンソン・ファミリーによる一連の凶行が、奇しくもこのアルバムの発売後に連続して発生していたのだ。
「Witchcraft Destroys Minds and Reaps Souls」発売 1969/2
バーナード・クロウ殺人未遂 1969/7
ゲイリー・ヒンマン殺人事件 1969/7
シャロン・テート殺人事件 1969/8
これにより論争が勃発(また反キリストを連想させた事も批難をよんだ)小売業者から大量の返品騒動が起きてしまう。Covenはこれらのバッシングから回復することなく、1970年に事実上の解散をすることになる。
復活
事実上の解散後も海賊版が全米各地で細々と販売されていたが、2007年にバンド自身のレーベルNevocから正式にリリースされる。
翌年には未発表曲を収録した翌年にはMetal Goth Queen:Out of the Vault 1976–2007、2013年には完全新作のアルバム「Jinx」がリリースされるなど復活を果たす。